被災者に寄り添い、復旧・復興の加速へ――。11日、公明党の山口那津男代表は、能登半島地震で家屋倒壊や液状化被害に遭った富山県氷見市や高岡市で、被害状況を調査した。このほか、党女性委員会は竹谷とし子委員長(参院議員)らが石川県七尾市で被災地の女性支援のあり方を探り、党能登半島地震災害対策本部は赤羽一嘉総合本部長代理(幹事長代行)、大口善徳本部長(衆院議員)らが同県珠洲市、能登町をそれぞれ訪れ、今後の課題について両首長から話を聴いた。
富山県では、地震の揺れや液状化の影響で8000棟を超える住宅に被害が発生している。山口代表ら一行は、甚大な被害を受けた氷見市姿地区を訪れた。林正之・氷見市長は同地区での建築物の被災状況について危険68件、要注意65件に上っているとして「石川県が注目されるが、富山県内でも多くの被害が発生している」と強調した。
続いて一行は同市北大町地区へ。1階部分が押しつぶされた酒屋から救助されたという男性は、生活再建に向けて「私たちだけではどうすることもできない」と訴えた。
高岡市で一行は液状化被害の状況を確認。同市で生まれ育った男性は「家が傾き本当に苦しい」と心情を吐露。建物の耐震化だけでなく、液状化対策でも支援を手厚くしてもらいたいと望んだ。
一行はその後、富山市で新田八朗県知事と会い被災者生活再建支援制度の支援金増額、道路や河川など公共土木施設の復旧費に対する財政支援などの要望を受けた。新田知事は「甚大な被害状況に鑑み、復旧・復興へ格別の配慮を」と求めた。
視察後、山口代表は記者団に対し、「あらゆる面で国が財政支援を行いながら復旧を加速していくことが重要だ。さまざまな要望を反映できるよう党のネットワークを生かしていく」と語った。
調査には中川宏昌・党北陸信越方面本部長(衆院議員)、上田勇、新妻秀規の両参院議員、佐藤則寿県代表(県議)、中瀬淑美県幹事長(魚津市議)、山上尊士高岡市議が同行した。